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2020-11-08

ヨガとは?

こんにちは。秋の日差しが心地よい日曜日の午後、皆様いかがお過ごしでしょうか。

ヨガをはじめてみたいけれど、あるいは、もう何年も続けているけれど、そもそもヨガって何?ストレッチとヨガの違い、ピラティスとヨガの違い、色々なヨガクラスがあるけれど元々は一緒なの?という疑問を持つ方も多いかもしれません。

今日は、時々お伺いすることがある「ヨガとは何?」という質問にお応えしたいと思います。

ヨガをしてどうなりたいか?

ヨガクラスの体験にいらっしゃる方のきっかけは様々

  • 肩こりを治したい
  • 姿勢を綺麗に
  • 心を穏やかにしたい
  • しなやかな身体と心になりたい
  • ストレス軽減
  • リハビリが終わったので、セルフケアとして
  • 家族に勧められて

実は、わたしがヨガを伝えはじめた10年前の生徒さん達は、ヨガに対して、腰痛、肩こり、産後の体を整えたいといった「身体の不調改善」としての期待が大きかったように思います。体操やストレッチの延長として捉えられていたのかもしれません。

けれども、3~5年前くらいから「ヨガが、身体だけではなく心にアプローチできるもの」という認識が通常になってきたように感じています。例えば「心を整えたい」「瞑想ができるようになりたい」「ストレスに負けない」など、それまでならば、ヨガを続けてみてから「そういえばそういう効果もあるような気がする」と体得したことを、ヨガをしたことがない人がはじめから知っているということが増えてきました。メディアの影響や社会背景も伴ってのことだと思いますが、とても興味深いことです。

また、いらしたきっかけは何であったとしても、体験を終えた後に「スッキリした!」という声をよく耳にします。行きと帰りでは別人のように、目が大きくなり、顔の表情も明るくなって、朗らかにお話しされることが「ヨガの特徴」をあらわしているのではと思います。

さて、このスッキリはどうして感じられるのでしょうか。

ヨガとは、調和(バランス)をとること

ヨガを一言であらわすと、「(肉体、精神、感情の)調和、バランスをとること」です。そして、わたしたちが健康に生きるための科学であり、生活に取り入れる(ヨガマットの外でも実践できる)ものです。

ヨガの歴史

ヨガの歴史をさかのぼると、約6000年前頃から行われていたようです。今のパキスタン(昔のインド)のモヘンジョダロの遺跡から、ヨガ式座法で瞑想したり、アサナ(ポーズ)をとっている神像が発掘されました。その頃からヨガがあり、長い年月をかけて現代の私たちまで受け継がれてきました。

ヨガの語源は

「ヨガ」という言葉は、サンスクリット語の「yuj(結ぶ)」という言葉に由来します。yujは、「結ぶ」の他に「調和」「統一性」という意味を表します。

「統一性」とは「宇宙意識と個人意識の結合」といったスピリチャルな意味合いがありますが、現代社会に生きている私たちにとって実用的に考えてみると「調和的な心身の状態を探ること」の方がしっくりいくかもしれません。

ヨガは「目に見えないもの」も取り扱う

それでは、何のバランス(調和)をとるかという言葉使いは、先生や流派により様々です。

「肉体、心、魂」
「思考(頭)、感情(心)、行動(手)」
「肉体、精神、感情」など…

何れにしても、身体だけを対象としていない、心や精神、繋がりといった「見えないもの」も含まれているということがポイントだと思います。

例えば、リシュケシュのスワミ・シヴァナンダ・サラスワティ師は、「ヨガとは、思考(頭)、感情(心)、行動(手)の統一と調和」と説明しています。

ヨガの練習を通して、感情、精神、肉体の相互関係や、それぞれがどのように影響を及ぼすかという意識を発達させます。それにより、ヨガマットの外で遭遇する事象に対しての受け止め方、振る舞いが変わっていくことも、体操やストレッチとの違いと言えるのではないでしょうか。

また、ヨガクラスでは、心身を総合的に捉える「全体性」を大切にするため、「腰、肩、右腕、親指…」「血糖値、血圧、体重、コレステロール値…」など、身体の各部分の状態を数値化して把握する医学的視点に対して、補完的な役割を果たすという見方もあるかもしれません。

ヨガクラスの種類はこれからも増えていく!?

「心や感情といった目に見えないものをどうやって調和させるの?」と疑問を感じる方もおられるかもしれません。その答えはクラスやこのブログで、少しずつ紐解いていこうと思いますが、ここで簡単にお伝えすると、

「心身一如(しんしんいちにょ)」という東洋的な思想に基づき、多くの人にとって実用的でとりかかりやすい「身体」に働きかけることからはじめるのが、いわゆるヨガのポーズ(アサナ)を行うヨガクラスです。

現代のヨガスタジオやスポーツジムでは、団体や講師の裁量で、「エクササイズとして楽しければOK!」というスタイルと、呼吸法や瞑想、心の調整も含むスタイル、また伝統に根ざしたものと新しいもの、その匙加減に差異が出ている気がしています。

近年「顔ヨガ」「パワーヨガ」「陰ヨガ」「シニアヨガ」「キッズヨガ」…と様々なヨガクラスがあるのは、対象者を限定し、対象者にとっての「バランスの良い状態」を導くためオリジナル化したためだと考えられます。

例えば、パワーヨガは欧米人のエクササイズ的な嗜好に合わせて流行り、またその反対の要素である「陰ヨガ」が、活動過多な都市生活をしている人やそのスピードに疲弊している人に需要があったり、時代や地域の必要に合わせて、これからも増え続けていくでしょう。

「ヨガ=(今の状態よりもより良い状態へ)バランスをとること。」を広義にとらえると、大元は通じていると考えて良いと思います。

ヨガは一生ものの知恵袋

ここまで読んで、「何だか難しそう」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

でも、まずは自分で試してみること。身体の痛みやコリが取れたり、若々しくいることができたらそれだけでも十分嬉しいはずです。

忙しなく生活している私たちが、ヨガクラスで自分の今の状態を観察する時間は、将来へのギフトだとわたしは思います。一生付き合っていく身体や心との信頼関係は、人生の局面で、ふっと戻ることができる自分にとっての軸になることでしょう。

自分に合ったヨガに出会う旅

ヨガをしていなくても、日常の経験の中から学び、自分を更新することができる人や、苦しい出来事から諦めずに歩みを進めることで心をどんどん柔らかくしていける人はたくさんいます。ヨガをしているからすごいとか、していないから劣っているこということはありません。

でも、もしも、なんだかモヤモヤしている、今うまくいっていない気がする、身体が重い、と感じている人は、ヨガというツールが役に立つかもしれません。自分で解決しようと思っていた問題に対して、実はその解決法が間違っていた、ということはよくあることです。

ヨガは、滞った沼地に、清々しい風やきれいな水を流して動きを作り、焚き火をして温めると風景が変わる様に、身体や心が「心地よい」と感じる時間を積み重ねることを通して、物事の捉え方、人としての在り様をシンプルに明るいものに変えていくことを下支えしてくれます。

ヨガに魅力を感じた方は、かかりつけのお医者さんや素敵な髪型にしてくれる美容師さんを選ぶように、自分に合ったヨガに出会う旅をはじめてみてください。

また、クラスでお伺いした素朴な疑問にお応えしたり、知恵袋の中身について記したいと思います。次回をお楽しみに!

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