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2021-05-04

GW おうち時間のススメ ギーを作ってみよう!

気持ちが良い季節ですが、今年も「おうち時間」が多くなりそうなゴールデンウィークです。

疲れが溜まっている人はゆっくり昼寝をしたり、デスクワークで身体が硬くなっている人はエクササイズをしたり、はたまた、まとまった時間に新しい知識のインプットをしたり、長い目で見て日常を円滑にするための「仕込みタイム」と捉えて楽しんでみませんか?

その一つとして、滋養たっぷりの「ギー」の作り方をご紹介したいと思います。

一般的な作り方に加えて、片付けまでスムーズに行えるわたしなりの工夫もお伝えします。

ギーって何?

ギーは、アーユルヴェーダにおいて「油の中でもっともすぐれたもの」と言われています。

具体的には、バターの中の水分が蒸発してたんぱく質が凝固して除去された純粋な油です。また、コレステロール上げることがないのも特徴です。

含有成分は、

  • βカロチン(抗酸化作用)
  • 飽和脂肪酸(安定的な資質)
  • 不飽和脂肪酸(オレイン酸などの必須脂肪酸)

また、効能について文献にはこんな風に書かれています。

「記憶力、知力、消化力、精力、オーアジャス(活力素)、カパ、脂肪を増大させ、ヴァータ、ピッタ、毒物、錯乱、疲労、不幸、発熱を除去し全ての油脂類の中でもっとも優れている。ギーの味(ラサ)は甘み、潜在力(ヴィパーカ)は冷性、消化後の味(ヴィールヤ)は無数である。ギーは用い方によっては無数の効果をあげることができる」(『チャラカ・サンヒター』第一巻第二十七章)

さらに、

「視力を強くしたいと望んでいる人、けがをした人、やせた人、老人、子ども、体力のない人、寿命を伸ばしたいと望んでいる人、太りたい人、子どもを欲している人、若々しさを求めている人、消化力、活力、記憶力、知恵、燃焼力、理性、感覚機能の力を高めようとしている人、灼熱感、外傷、火傷によってく苦しんでいる人に良い」(『チャラカ・サンヒター』第一巻第十三章42,43)

他にも「身体を柔軟に声と顔色をよくする」など良いことばかりですが、何より魅力的なのは「美味しい!」ということ。今回は、日本でも手に入る無塩バターから作る方法をお伝えします。

作り方

準備するもの

  • 無塩バター500g
  • 小鍋(ステンレス)
  • 保存容器(耐熱性のあるホーローか瓶がオススメ)
  • 網かコーヒーのサーバー
  • コーヒーフィルター
  • キッチンペーパー
  • 温度計(なくても良い)

調理方法

  1. 小鍋に無塩バターを入れて、弱火にかけて溶かします。
  2. 少し火を強くすると泡が出てきます。(中の水分が蒸発しているため、100℃くらい)
  3. しばらくすると大きな泡になります。(115℃〜120℃)
  4. 大きな泡に小さな泡が混じるようになり、沸騰する音が変わります。
  5. 液体が黄金色になって、良い香りがしてきたらすぐに火を止めます。
  6. 熱いうちに濾して出来上がり。

*冷蔵庫で6ヶ月以上保管できます。

*途中かき混ぜません。

*換気扇を回してください。

ワンポイントアドバイス

わたしは、はじめのうちは「温度計で管理」、「濾す作業」、油のベトベトの「片付け」が面倒でした。繰り返し作りながら見つけた方法は…

温度計で管理
→ 液体が黄金色に変わったら、水を数滴ふりかけてすぐに蒸発するようならOK。

濾す作業
→ 容器にコーヒーサーバー、フィルターをセットして、ギーを濾す。
キッチンペーパーや晒しを使っていましたが、コーヒーフィルターの素材や形状が使い勝手が良いことが分かり、今では定番です。

片付け
→ 鍋底についた不純物は熱いうちにキッチンペーパーで拭き取り捨てる。
鍋の中にお湯と洗剤を入れて少し置き、汚れが浮き出てきたら洗い流す。コーヒーサーバーも同様にして洗う。こうすると、鍋もコーヒーサーバーもベタつかずに、次の調理に使えます。

ギーの使用法

前半に引用した『チャラカ・サンヒター』にも記されている、「カパ(カファ)」「ヴァータ」「ピッタ」という言葉についても簡単にご説明したいと思います。

古代インドの生命科学、アーユルヴェーダでは、私たちの身体の動きの基礎には「3つの種類のエネルギー」が存在していると考えています。その3つの働きがバランスを保つと身体として構造が適当で代謝、循環も順調になり健康で快適な体が維持され、またアンバランスだと心身の不快な症状が出てくるとされています。

3つの働き
  • 風のエネルギー ヴァータ(空・風)
  • 火のエネルギー ピッタ(火・水)
  • 水のエネルギー カファ(水、地)

3つの働きは、五元素(地・水・火・風・空)の組み合わせで成り立っています。人体内の心や体の動きが日々変動したり、季節によって変わったりすること、個人差があることも、この3つの働きによっていると考えています。

ギーは、その中でも「ヴァータ(風)」「ピッタ(火)」を沈静化します。

例えば、多くの視覚、聴覚情報に触れ続けることや不規則な生活リズムは「ヴァータ(風)」を乱し、スマホやPCの光は眼を熱するので「ピッタ(火)」の過剰になりやすいです。なかなか避けることができない現代的な生活様式による偏りも、時間をかけて作ったギーをいただくことで、少なからずバランスを取れるのではと期待しています。

バターのような香りやコクに満たされながら、朝のパンに、ホットミルクにギーをひと匙入れて心身を落ち着かせたり、味噌汁にひと匙、炒め物や温野菜に…素材の味を生かした調理の可能性も広がります。

手作りは面倒…という方は、最近では、地元のスーパーでも瓶詰めで販売されているのでぜひお試しください。

みなさんのゴールデンウィークの食卓が豊かになりますように。


参考文献:
『インドの生命科学 アーユルヴェーダ』上馬場和夫・西川眞知子著 農文協

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